研究授業2 [部長室より]
先月、2人の教諭の研究授業をご紹介しました。今月も、2人、研究授業を行いましたのでご紹介しましょう。
11月9日(金)第1時間目、5年2組の社会の授業です。授業者は、渡辺順教諭。勤続20年目、社会科主任。中堅として小学部を支えています。ICTの知識や技能に長け、日頃からICT機器を活用した授業を行っています。
さて、研究授業ですが、単元名は「新しい自動車づくり」。教科書で取り上げているハイブリッド車や電気自動車の、更に先を行く「自動運転車・無人運転車」の利点・問題点を考えようという授業です。
本時の課題は「自動運転車の開発は、どのような願いのもとに行われているのだろう」
「自動運転車が実用化するとどのような良いことがあるでしょうか?」
子どもたちから、色々な意見がでます。
「事故が減る。」「渋滞が減る。」「運転が楽。」
「無人運転車は、人件費がいらない。」など。
子どもたちの意見は黒板にまとめられていきます。
「自動運転車や無人運転車はどのような考えにもとづいて開発されているのでしょう?」
「そして、課題はなんでしょう?」
新聞記事や、写真などの資料を提示して考えていきます。
やがて無人運転のバスやタクシーなどが走る社会になるのでしょうか。これからの自動車に求められていること、その背景、課題など、子どもたちは大きく変わろうとしている自動車産業について考えながら、今、日本が抱えている問題にも迫っていきます。次のまとめの授業が楽しみです。
11月12日(月)第3時間目、3年3組で国語の研究授業を行ったのは田中武志教諭です。渡辺教諭同様、20年目。国語科主任、学童野球部の顧問も務めるなど、多忙な業務をこなすベテラン教諭です。
さて、研究授業の単元名は「修飾語」です。
子どもたちにとって文法はどちらかというと苦手な分野になるかと思います。普段使っている言葉なのに文法となると、敬遠したくなるものです。しかし、文法の基礎的な事項は、小学生の時にきちんと身につけておいてほしいものでもあります。
「修飾語は、文の中でどんな役割を果たしていますか?」前時の復習をします。
「文を詳しく説明します。」と子どもたち。ほぼ全員が手を挙げ、指名されると大きな声で発表します。
元気なクラスです。
「それぞれが、『花が』『さいた』の主述のみの文に修飾語を加え、文を詳しくしてみましょう。」
グループになり、自分が考えた修飾語を発表し合います。
グループで相談して、文を作ります。ちょっと、おかしな文もありますが……。
そして、最後に「どんな文になるでshow」ゲーム。
1人1枚ずつ短冊が配られ、「いつ」「どこで」「だれが」「なにを」「どうした」に当てはまる言葉を1つ、それぞれが考えて書きます。どの文の成分を担当するかは列ごとに決まります。書き上げたら、回収。
田中教諭が回収した短冊から無作為に黒板に貼っていきます。
もちろん、滅茶苦茶な文ができあがりますが、子どもたちは大喜び。
「修飾語はよく考えて使わないと、かえってわかりにくくなるということです。」と、田中教諭。
「文節」や「成分」などの文法用語が使えないから教えるのもかえって難しいのが小学校の文法です。
しっかりと押さえておきたい単元、子どもたちは楽しみながら授業に参加していました。
11月12日(月)の4時30分から、渡辺・田中両教諭の研究授業検討会が行われ、様々な意見・感想が出されました。両教諭の更なる授業力アップが楽しみです。
今回は、渡辺順教諭、田中武志教諭の2人の研究授業の様子をご紹介しました。